映像研には手を出すな!:湯浅政明監督、サイエンスSARUがアニメの「動く楽しさ」伝える “すごいアニメ”を表現

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アニメ「映像研には手を出すな!」を手がけるサイエンスSARUのチェウニョンプロデューサー

 女子高生がアニメ制作に打ち込む姿を描いたマンガが原作のテレビアニメ「映像研には手を出すな!」がNHK総合で1月5日深夜から放送される。アニメを手がけるのは、「夜明け告げるルーのうた」「四畳半神話大系」などで知られ、唯一無二の映像表現で鬼才とも呼ばれる湯浅政明監督で、湯浅監督が率いるサイエンスSARUが制作する。原作は、アニメ制作がテーマで、絵が動くという驚き、喜びを表現しているが、湯浅監督がアニメとしてどのように表現するかが放送前から話題になっている。サイエンスSARUのチェウニョンプロデューサーに「動く楽しさを伝えたい」と臨んだ「映像研」について聞いた。

 ◇アニメ制作が楽しそうに見えないといけない

 「映像研」は、2016年から「月刊!スピリッツ」(小学館)で連載中の大童澄瞳さんのマンガ。自分の考えた“最強の世界”で大冒険することが夢の浅草みどり、プロデューサー気質の金森さやか、アニメーター志望のカリスマ読者モデルの水崎ツバメが、脳内にある“最強の世界”を表現すべく、映像研究同好会を立ち上げ、アニメ制作に打ち込む……というストーリー。NHK総合で1月5日から毎週日曜深夜0時10分に放送(関西地方は同深夜0時45分放送)。

 「映像研」はアニメ化が発表される前から話題になっていて、ネットでは「湯浅監督にアニメ化してもらいたい」という声も見られた。チェプロデューサー自身も湯浅監督、サイエンスSARUと「マッチする」と考えていたという。

 「NHKさんと話をする中で、タイトルに上がったのが『映像研』でした。湯浅監督は普段、そんなにマンガを読まないのですが『知っている』『面白いよね』という話でした。現場でも『好きです』という声も多く、現場のモチベーションも高く、マッチングがよかった」

 「映像研」では、女子高生の3人が独創的なアニメを作り出す。マンガは絵が動かないが、アニメになると絵を動かさないといけない。3人が“すごいアニメ”を作っていることをアニメで表現する必要がある。

 「そこは議論しました。3人はわくわくしながらアニメーションを作ります。アニメ制作は大変な作業ですが、3人が頑張っていて、楽しそうに見えないといけません。その表現にやりがいがあるのでは?という話になりました。湯浅監督をはじめスタッフがアイデアを出し合い、開発段階から時間をかけてリサーチしました」

 「映像研」は、絵が動き出すというアニメーションの根源的な驚き、喜びを改めて教えてくれる作品でもある。

 「サイエンスSARUも動く楽しさを伝えたい。イラスト的に絵の密度を上げるよりも、動くことのワクワク感を見せながら、ドラマを作る。3人が楽しくアニメを作っている姿が、SARUが目指すところにもマッチしています」

 ◇サイエンスSARUの柔軟性、行動力 今後は…

 サイエンスSARUも「映像研」の3人のように独創的な作品を世に送り出している。独創的な作品は簡単にできるものではない。「柔軟性、行動力がある」からこそ、実現するのだという。

 「『映像研』の3人のように、楽しく作りたいという気持ちがあります。もちろんシリアスに一生懸命作っていますので、大変なこともあります。でも、いいものを作るという気持ちがすごく強い。いろいろなバックボーンのスタッフがいて、青のグループしかいない……ということがなく、レインボーのようなんですね。いろいろな人がいるのですが、新しいことをやる時に、なんで?という空気になりにくい。湯浅監督もオープンマインドに新しいものを吸収しようとしますし、現場にもそういう空気があります。湯浅監督は、実験的な映像を盛り込むことがありますが、現場が反発すれば、それは実現しません。理想だけでなく、実現する力もあるんです」

 サイエンスSARUは、2020年にNetflixで配信される「日本沈没2020」、2021年公開の劇場版アニメ「犬王」を手がけることも発表されている。話題作も控える中で今後、どこを目指すのだろうか?

 「基本は面白い作品をたくさん作ることです。ただ、たくさんはなかなかできないので、自分たちに合っていて、チャレンジできる作品を作っていきたいです。作品の中で新たなチャレンジがあれば、そこに挑戦していきたい。新しい作品を世の中に届けていきたいですね」

 サイエンスSARUの挑戦はまだまだ続く。これからも見る人を驚かせたり、感動したりする作品を世に送り出してくれるはずだ。

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