ゆるキャン△:実写ドラマ化は成功? 原作再現度も話題 ドラマスタッフが見せたかったもの

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連続ドラマ「ゆるキャン△」第8話の場面写真 (C)ドラマ「ゆるキャン△」製作委員会

 女優の福原遥さん主演で、あfろさんの人気マンガを実写化したテレビ東京の連続ドラマ「ゆるキャン△」。1月に放送がスタートし、主人公のソロキャンパー、志摩リン役の福原さんはじめ、キャスト陣の好演や、再現度の高さも相まって、原作ファンにも好意的に受け取られるなど、実写化はひとまず成功したと言えるのではないか。先週放送の第7話では、“グビ姉”こと羽美波(土村芳さん)も登場。主要な登場人物も出そろい物語は終盤に向け、ゆるやかながら盛り上がりを見せている。果たして、ドラマの制作スタッフが見せたかったものとは……。

 ◇ゆるさ=しなやかさ? しなやかに人間関係を変化させていく5人の女子高生

 「ゆるキャン△」は、マンガ誌「まんがタイムきららフォワード」(芳文社)で連載中。女子高生たちがキャンプをしたり、日常生活を送ったりする様子をゆるやかに描いている。2018年にテレビアニメ化され、現在はショートアニメ「へやキャン△」も放送中だ。

 ドラマは原作に可能な限り忠実に、ロケ場所にもこだわりながら撮影。リン(福原遥さん)と出会ったことでキャンプの魅力に引かれていく女子高生の各務原なでしこを大原優乃さんが演じ、高校の同好会「野外活動サークル」(通称野クル)の部長大垣千明役で田辺桃子さん、野クルのメンバーの犬山あおい役で箭内夢菜さん、リンの友人の斉藤恵那役で志田彩良さんも出演。斉藤の愛犬「ちくわ」(山口チョコ)も登場している。

 原作同様ドラマでも、キャンプめしや広大な景色、グッズやアイテム、ちょっとしたうんちくなど、その一つ一つが見どころになっているが、何と言っても魅力は、リン、なでしこを中心とした5人の女子高生たちの、ゆるやかな人間関係に尽きる。これこそが原作から抽出し、ドラマとして再現したかったものの一つなのかもしれない。

 プロデューサーの一人である熊谷喜一さんは、原作マンガを読んだとき、「“ゆるさ”という言葉は“しなやかさ”でもあるなって感じた」といい、「5人の女子高生も、しなやかに人間関係を変化させていっていて、この“しなやかさ”こそが作品の魅力であり、面白さだな」と認めている。第7話で描かれた四尾連湖キャンプ場での夜、リンがなでしこに「キャンプ誘ってくれてありがとう。今度は私から誘うよ」と告げるシーン、そこに至るまでの2人のやりとりはまさに象徴的だった。

 ◇自然の中で彼女たちが見ているものには絶対に何かしらの価値がある

 一方、原作を読んで、キャンプを楽しむ5人の女子高生たちの「ドラマがすごいしっかりとしていて、よくできている」と感じたというのが、熊谷さんと共に、プロデューサーとして名を連ねる岩倉達哉さんだ。

 岩倉さんによると、「キャンプをする」ということは、いかに手数や支出を減らして面白いものを多く手に入れるか、という方向に考えが傾きがちな今にあって、「真逆な行動」で、何かを得るために「まずは自分が支出をしなければならない」と持論を披露する。その上で、「リンがとにかく“行動する主人公”というのもいいですし、自然の中で彼女たちが見ているものには絶対に何かしらの価値があって、それを見るために面倒くさがらず、まずは動くっていうのがすごくすてきだなって感じたので、ドラマ化することで(視聴者にも)何か届くものがあるだろうなと思ったんです」と改めて実写化の意図を説明。

 熊谷さんも「リンたちが不便さを楽しむ様子や、たき火を見つめる彼女たちの向こう側に、彼女たちが得ようとしている“何か”が映ればいいなって思った」と岩倉さんに同調していた。

 ◇実写ならでは引きの絵一発も、ただ切り取っただけでは伝わらない

 ここで言う「絶対に何かしらの価値があるもの」には当然、キャンプ場から見える景色も含まれるだろう。引きの絵一発で見せることができるのは、実写ならではの強みではあるが、ただ切り取っただけでは、劇中でリンやなでしこが目にしているものは伝わらない。

 そのため、原作にも登場する七つの実在のキャンプ場を、一カ所ずつ巡ってロケハンし、どのように撮れば各キャンプ場の魅力を引き出せるのか、スタッフ間で入念に話し合い、時に天候に左右されながら、カメラに収めていったという。

 ドラマは第8話から、5人の女子高生が集う(プラス「野クル」の顧問となるグビ姉も!)ことになるクリスマスキャンプに向けて物語は進む予定で、どうか最後まで、彼女のたちのゆるやかな人間関係や、実写ならではの景色を楽しんでいただけたらと思う。

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